サトイモの栽培に向けて
【サトイモの栽培に向けて】
来週の日曜日からサトイモの栽培を開始しようと思います。
サトイモの特徴から栽培の時期、手順、ポイントを確認していきます。
サトイモの特徴
栽培期間は長いですが、収穫量が多いです。
イモは茎が変形したもので、普段食べているのは塊茎といわれる部分です。
種イモの頂芽が成長していき親イモになり、その親イモの側芽から子イモ、子イモから孫イモが出ます。
種イモ自体は養分を吸い取られて小さくなります。
種イモの上に親イモができるので、子イモ孫イモの順にできる位置は畝から浅くなっていきます。
※地表に出て日光に当たってしまうと青イモになってしまい味が落ちます。
土寄せをしっかりとして地表に出ないようにすることが大事です。
収穫したイモを土に埋めて貯蔵することで、翌年の種イモとして使用できます。
ポイント
- 早掘りする場合は事前に種イモの芽出しをしておく
- 子イモから出た芽は早めにかき取る
- よく生育してきたらイモが地表に露出しないよう、遅れずに追肥と土寄せをする
サトイモの栽培時期
サトイモ栽培は、畑に直植えする普通栽培と、芽出しさせてから植え付ける芽出し栽培があります。
- 普通栽培 4月下旬ごろに植え付け 9月下旬~11月中に収穫
- 芽出し栽培 3月ごろからポットで芽出し 5月ごろに植え付け 8月下旬~11月上旬 ごろ収穫
サトイモの栽培方法
種イモの準備
種イモは栽培時期になると種苗店やホームセンターで購入できます。
選ぶコツはふっくらとしていて形が良く、芽が傷んでいないものがいいでしょう。
食用の部位によっていろんな種類があります。
- 子イモ用 石川早生、土垂など
- 親イモ用 京イモ(子イモがあまりできない)など
- 親イモ子イモ兼用 八つ頭、海老芋など 八つ頭は、葉柄も茎イモ(ズイキ)として食べられます。
※葉柄(ようへい)とは葉の一部で、茎・枝につながる柄(え)のようなもの
催芽(芽出し)
植え付けの前に、種イモの芽を出させておくことを催芽といいます。
種イモはそのまま植え付けても、地温が上がらないうちは発芽が促されません。
そのために芽出しをする必要があります。
催芽のメリット
- 芽が出ないで腐ってしまうことを防げる
- 生長が揃うことで管理がしやすい
- 初期の生長が早まるので、生育期間が長くなりイモの太りが良くなる
催芽するには、プランターやポットに種イモを仮植えして、ビニールハウスなどの暖かい場所で育てましょう。
ポットでの育て方
- 種イモの芽を上にしてポットに入れる
- 種イモが隠れる程度に土をかぶせて、たっぷりと水をやる
- その後は、土は乾くたびに湿らす程度に水やりを行う
3月中旬ごろから芽出しを始めれば、約1ヶ月で発芽します。
※今回は4月に入っての芽出しになりそうです。
忙しい💦
土づくり
植え付けてまでに、堆肥、石灰、元肥を入れて土づくりをしておきます。
土壌酸度(pH)の目安は6.0~6.5です。
サトイモは水分を好むので、水持ちがいい粘土質の土でよく育ちます。
病気予防のため、水が溜まらないように排水性はよくしましょう。
芽出しをしない直植えの場合は、畝立ての後に黒マルチを張ることで地温を上げ、発芽を促すことができます。
土寄せの時はマルチを外します。
肥料
サトイモは生育期間が長いので、肥料切れを起こさないようにたっぷりと元肥を入れて定期的に追肥をします。
肥料の種類は、有機肥料や発酵・分解されているボカシ肥などがおすすめです。
連作障害とコンパニオンプランツ
サトイモは連作障害を避けるために、同じ場所での栽培間隔は3~4年あけます。
コンパニオンプランツとしてショウガと混植がおすすめです。
サトイモ、ショウガどちらも日陰、水分を好む似たもの同士なので同じ場所で育てやすく、サトイモの葉でできる日陰によってショウガの生育の促進にもなります。
植え付け
植え付け時期になったら種イモを植え付けます。
- 種イモを1つずつにバラし、株間は30~40cm間隔にします
- 芽を上に向けて深さ10cmほどの深さに植え付けます
芽かき
株のまわりにわき芽(子イモの芽)が出たら、早めにかき取るか土寄せして埋めてしまいましょう。
芽を伸ばしたままにしてしまうと、養分を吸われて細長く質の悪いイモになってしまいます。
水やり
サトイモは湿地に自生していた野菜なので、夏の乾燥時は株元にたっぷりと水やりを行いましょう。
株元にワラや刈草で敷きわらマルチをしておくと、土の乾燥を防ぐことができます。
追肥と土寄せ
サトイモは暗い場所でないと十分に肥大しないため、土寄せは重要です。
栽培期間が長いので肥料切れにも注意しましょう。
株が大きく育ってきたら、追肥を2回、土寄せを3回してイモを肥大させます。
追肥と土寄せのタイミング
- 1回目 本葉が開いて勢いよく伸び始める5月下旬~6月中旬ごろ
畝の片側の裾に追肥し、畝の両側から5~6cmの高さに土寄せ
- 2回目 6月下旬~7月上旬ごろ
1回目と反対側の畝の裾に追肥し、畝の両側から7~8cmの高さに土寄せ
- 3回目 2回目の土寄せから2~3週間後
追肥はしないで、2回目と同じ程度に土寄せ
※土寄せが不十分だと、子イモ孫イモの茎葉が地上に出てきてしまいます。
そのままだとイモの数は増えますが、小ぶりになってしまいます。
収穫
11月ごろが収穫時期になります。
- 地ぎわで茎を切り取る。
- イモを傷つけないように株のまわりを広めに掘り起こす
- 収穫したら親イモから子イモをバラし、土と根を落としてキレイにします
※貯蔵性が下がるので水洗いはしない
※品種によって親イモを食べるもの、食べないものなど、食用の部分は異なります。
事前に品種が把握できるようにしておきましょう。
サトイモは低温に弱いので、収穫後は冷蔵庫には入れずに新聞紙に包む、段ボールに入れるなどして常温保存します。
しばらく収穫をしない場合
収穫後はよい環境でも保存期間は1ヶ月ほどなので、冬に少しずつ収穫して食べたい場合は、掘り起こさずに畑に置いておきます。
- 茎は刈り取る
- 土をかぶせる
- 雨が入らないようにビニールをかぶせる
- ワラで覆い、さらにその上からビニールをかぶせる
温暖な地域ならこれで越冬できます。食べる際に掘り上げて収穫しましょう。
貯蔵用の収穫と貯蔵方法
次の種イモに使うなど春まで貯蔵させる場合は、貯蔵性を高めるために十分に成熟したイモを収穫します。
収穫
- 茎が枯れたころに掘る
- 貯蔵用のイモはバラさない
貯蔵方法
- 水気の少ない畑に深さ60cmほどの穴を掘る
- もみ殻を敷き詰める
- その中に子イモを付けたままの株ごと下向きに並べて置き、穴いっぱいもみ殻をかぶせる
- 土で山状に覆い、ワラを敷きその上にビニールやトタンなどをかぶせる
※下向きにすることで水が染み込んで腐食するのを防ぎます。
太いヒモやロープで上側のビニールやトタンがはがれないように固定すると安心です。
これで春まで貯蔵することができ、次の種イモに使用できます。
※病気が出た株のイモは種イモに使わないようにしましょう。
では、来週から自宅のビニールハウスにて催芽(芽出し)を始めていこうと思います!
芽出し後は、畑Bと十文字ヴィレッジでのレンタル畑で栽培を予定しています。
では次回
是非、読んで頂けたら幸いです!